薬師の泉
中山道のすぐそばにある、江戸文化のかおりを持って復元された庭園です。
かつてこの地にあった清水薬師は江戸名所の一つとして知られており、平成元年に「薬師の泉」として開園されました。
静かな庭園内には泉が湧き、溢れる木々は四季折々の表情を見せています。
『江戸名所図会』と薬師の泉
『江戸名所図会』は神田雉子町の名主、斉藤幸雄、幸孝、幸成ら三代が40年の歳月をかけて天保7年(1836)に完成した江戸風俗地誌です。絵は長谷川雪旦の筆になり正確と評価されています。
図中、左上が中山道清水坂、階段を下り細粒の橋を渡ると大善寺境内、右手のお堂が清水薬師で参拝者も描かれています。崖下に広がる池泉近くに湧出する清泉があります。これを地域の人々は「薬師の泉」と呼んで親しんできました。
清水薬師 清水坂
境内山の腰より清泉沸出す
故に清水の号あり
此辺夏だいこんを名産とす
清水種とて世に賞しはべり
開園時間 9時から16時30分まで
休館日 年末年始
利用料金 無料
総泉寺 曹洞宗
もと浅草橋場にありましたが、関東大震災後にこの地に移りました。門を入るとすぐ左に、旧中山道清水坂の途中に祀られていた地蔵菩薩が安置されていて、本堂前には1669(寛文9)年作の金銅製聖観音があります。境内には秋田藩主佐竹家の雄大な墓碑や、明治・大正期の日本画家寺崎広行の墓があります。
中山道を赤いトラックが走ります。その向こう側に総泉寺。