セブ島 22

ジンベイザメ

かつては卵生であると信じられていたが、1995年に台湾で全長10.6m、体重16トンの妊娠中のメスが捕獲され、約60cmに成長した生まれる直前の稚魚が307尾見つかり卵胎生であることが判明した。

卵は長径30 cm、短径9 cmに達するものもあり、メスの胎内で孵化した後、40 cmから60 cmに達した状態で出産される。

約30年で成熟し、60年から70年ほどを生きる。なかには150年を生きるとの説もある。

濾過摂食動物は生態ピラミッドの最低位にあるプランクトンを主食とする低次消費者のニッチ(生態的地位)である。

しかし、動物史上では、この地位にこそ最大級の種が含まれていることが多い。

濾過摂食性のニッチの占有者は生態系の中で常に存在していたはずであり、ときに最大級の種の存在が確かめられる。

軟骨魚類としてはジンベエザメやウバザメ、オニイトマキエイなどがその好例であり、海生動物全体ではヒゲクジラ類が筆頭に挙げられる。