トルコ・サントリーニ 17

ベリーダンス

エジプトでは結婚式の時には必ずダンサーを招き、花嫁は子孫繁栄のためにダンサーのお腹に手をかざして祈願します。また、ベドウィン(砂漠に住む遊牧民族)は出産している女性の周りでダンスを踊るという風習が伝統的にあります。

中東・アラブ圏で誕生した民族舞踊ですが、「ベリーダンス(Belly dance)」と名付けられたのは1893年。アメリカのシカゴで開催された万国博覧会の時と言われています。博覧会の中に「Street in Cairo」という展示も行われており、この展示のステージで踊られたダンスが【Belly dance】と命名されました。

「Belly」は英語で腹部を指し、ベリーダンスを直訳すると「腹おどり」となります。腹部の動きが特徴的だったことからこの様の名が付けられました。

ベリーダンスはその独特な踊りだけでなく、ダンサーが身にまとっている煌びやかな衣装も魅力のひとつです。ベリーダンスの衣装と言ったら、ブラジャー風のトップスにお腹を出して露出度が高いのですが、その露出度の高い派手な衣装がよりダンスに華やかさを演出しているのです。

衣装にはビーズやコインが飾り付けられているのですが、コインが縫い付けられているのには全財産をアクセサリとして身に纏っていたジプシーたちの名残と言われています。

長い年月をかけて広まったベリーダンスは、その土地の文化などに大きく影響されており様々なスタイルが生まれています。それにより、衣装も各地それぞれの特徴があります。

トルコのベリーダンスの衣装

対して、ターキッシュスタイルの衣装は、エジプシャンスタイルよりも肌の露出は多めで、スカートに深いスリットが入っていて足を大胆に魅せる衣装が多くあります。また、ダイナミックさを演出するためにブラからビーズなどの装飾が垂れ下がっている衣装もよく見られ、高いヒールを履く事も多いです。

イスラム文化圏では女性は肌の露出を最小限にしなければならないとされていますが、それは親族以外の異性での前に限られます。スルタンやカリフのハレム内や女性同士の集まりの場では問題がないので、昔からこの様な衣装を着て盛んにベリーダンスは踊られていました。

トルコのベリーダンスの特徴

ターキッシュ・ベリーダンスはジプシー(ロマ)の踊りに影響を受けているとも言われています。ターキッシュ・ベリーダンスの特徴は、ダイナミックで大きな動きが多いことです。そして、華やかでスピード感もたっぷりあります。