トルコ・サントリーニ 16

トルコのベリーダンス。場所は、Hodjapasha

ベリーダンスは古代エジプト発祥、世界最古の踊りと言われ、口承に基づき伝授されてきました。紀元前5世紀のものと言われる古代エジプトの壁画にはベリーダンスを踊る半裸の女性ダンサー達が描かれていたものもあり歴史の深さがうかがえます。

イスラム教が広がる以前から、女神崇拝のための儀式として巫女たちにより踊られていたものが起源とされていますが諸説あります。そして、豊穣祈願の踊りとして脈々とアラブの女性たちに受け継がれていきました。

この踊りを世界に広めたのは、インド北部にいたジプシーたちと言われています。ジプシーたちは、7~8世紀頃にインドから西へと移動を始め中東からヨーロッパの方にまで移動していきます。

現在のショースタイルはこのジプシーたちが作り上げたとも言われており、各地の踊りと自分たちの踊りを融合しながら世界へ広めていきます。ジプシーたちはアラブの民族舞踊を自分たちの踊りに取り入れ、ストリートパフォーマンスを行って生計を立てていました。

こうしたジプシーたちはトルコでは「ロマ、ロマン」、エジプトでは「ガワージ、ガガル」と呼ばれています。12世紀~13世紀にかけてのペルシアの細密画の中にもベリーダンスの描写が見られます。

そして、13世紀末に建国されたオスマン帝国では、スルタンのために世界中から集められた女性がハレムにおける教育の一環としてダンスも学んでいたとされており、スルタンのために踊る姿が描かれた絵画も多く残されています。

中東以外の地域に一般的に知られるようになったのは18世紀から19世紀にかけて。勃興したロマン主義運動の高まりの中、王宮でのハレムの生活風景をオリエンタリズムの芸術家たちが絵画の中にベリーダンサーが用いられた事によって広まりました。

そこから、中東諸国のダンサー達が様々な世界の博覧会にてダンスを公開し披露し始める様になり徐々に市民権を得る様になりました。

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