エジプト 11

ルクソール神殿

長期にわたって堆積した廃物により、集落として半ばアラビア人の要地となっていた中庭や列柱廊など現在の神殿の4分の3が埋没していた。

現在においては、13世紀ごろのイスラームの聖者アブ・ハッジャージのために建立されたアブ・ハッジャージ・モスクが、ラムセス2世の中庭におよび建立されている。

ルクソール神殿は、エジプト南西部のジェベル・エル=シルシラ地域からの砂岩で建造された。

ジェベル・エル=シルシラ地域からの砂岩は、ヌビア砂岩と呼ばれる。

この砂岩は、過去から現在に至る復旧作業ばかりでなく、上エジプトにおける記念建造物の建設のために使用された。

オベリスク

塔門とラムセス2世のオベリスク(1841年)

ほかのエジプト建造物にもよく使われた手法に、象徴的表現すなわち錯視的表現があり、ルクソール神殿の入口に隣接する2本のオベリスク(西側の少し小さい1本は現在パリのコンコルド広場にある)は同じ高さではなかったが、同じであるような錯覚を作り出していた。

神殿の配置と一体となり、それらは等しい高さであるように見えるが、錯視的表現により2本が後方の壁から同じ大きさに見えるよう、相対的な距離を増すように形成された。

象徴的に壁からの高さと距離を強調し、すでにあった従来の通路を整備して生成された視覚的かつ空間的効果であった。