目黒区駒場9

旧前田家本邸のボランティアガイド(左)さんが見学客に説明しているところ。

見学客が書斎を見ています。この寝室は、当時の状況をできるだけ正確に再現しています。

利為候の書斎で、邸内で最も重厚な雰囲気の部屋です。マントルピースのグリルには龍が浮き彫りにされ、ここが高貴な人物の部屋であることを示します。壁はチーク材のパネルと金唐紙で装飾され、天井もチーク材の鏡板を用い、床は寄木モザイクに絨毯を敷き込みます。机の背後には書棚が作りつけられています。

奥の肖像画は奥様の菊子様です。

前田家は、江戸時代から殿様などから頂いたものをすべて大事に保管していましたので、貴重なものがたくさんあります。他の殿様は、お金に困って、少しずつ切り売りしたので、貴重な資産が散逸してしまいました。

彫り物は当時のまま存続しています。

戦後、建物を修復するときに、壁の内側に、竣工当時の壁が出てきました。(左下)現在は、それを模倣して全体の壁を復元しました。

長女の部屋からベランダを除きます。第一客用寝室として計画されましたが、長女の居室として使われました。2室に仕切ることもできる広い部屋です。カーテンは書斎と同等のものを用いますが、壁紙や絨毯の柄は、かわいらしいものに変えたようです。整備工事の際に、当初の雰囲気に倣って壁紙と絨毯を設えました。

壁紙は金唐紙です。