小豆沢神社が建っている山の麓に、にりんそうの生育地があります。
キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、日本各地の山野に自生します。開花期は4~5月頃(板橋では4月初旬)で、それ以外は地上から姿を消します。和名は2輪の花をつけることに由来し、1又は3輪の場合も見られますが、別種でイチリンソウ、サンリンソウもあり、また中国や韓国などにもあります。
御手洗池
御手洗池は、江戸中期に江戸周辺で爆発的に流行した富士・大山もうでの道者たちが、旅立ちにあたって心身を浄め、水垢離をした禊場で、かたわらには石造りの不動尊がおまつりされていました。
ところが、明治以降鉄道などの交通機関が発達して手軽に富士・大山もうでができるようになると、この禊場は利用されなくなっていき、やがて荒廃していきました。昭和37年、不動尊は福龍寺の山門脇に建立された不動堂へ奉遷されました。
近年地元の方が雑草を刈るなどの整地を行い、御手洗池を復元しました。その際、池の傍らには新たにお堂を建立し、金銅の不動尊と聖観音をおまつりしました。
この御手洗池は、福龍寺の秘仏薬師如来が出現したという伝説がある池です。また、古くはここの水が眼病に霊験があると信じられ、目を病んだ人々が訪れていたと言います。